高校3年生の氷室二郷は、原子を止める能力を持つ異能力者だが、過去のトラウマから能力を隠し、普通の高校生として名門大学を目指している。彼のバイト先の近くで働く幻神翼は、実は特殊能力管理局のエージェントで陽太を監視する任務を持っていた。 ある日、陽太はクラスメイトの佐倉美咲に能力を目撃されてしまう。しかし美咲は彼の秘密を受け入れ、友情を深めていく。一方、能力者解放組織「解放」のリーダー・霧島零が陽太の能力に目をつけ、勧誘を開始する。 陽太は普通の生活を望みながらも、零の「能力者は隠れるべきではない」という主張に心を揺さぶられる。そんな中、「解放」による市街地での能力テロが発生。陽太は美咲が巻き込まれたことで、初めて公の場で能力を使用することを決意する。 能力を使って市民を救った陽太だが、その姿がSNSで拡散され、学校でも正体が知られてしまう。翼は任務として陽太を特殊能力管理局に連行しようとするが、彼の行動に共感し、代わりに「解放」の情報を提供する取引を持ちかける。 氷室二郷は能力者であることを隠さず生きる決意をし、特殊能力管理局の非公式協力者となる。翼との友情を深めながら、美咲との関係も特別なものへと発展していく。受験勉強と能力の訓練、そして時折の能力者としての活動を両立させながら、陽太は「普通」の定義を自分自身で見つけ出していくのだった。
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